『水』について
一言で『水』といっても、純水・イオン交換水・超純水・RO水・蒸留水とさまざまな種類があります。
ここでは簡単に『水道水』と『純水』と『超純水』について説明します。
・水道水とは・・・
原水(水源となるダムや川などの地表水)を浄水処理上に集め、沈殿やろ過によって不純物を取り除いた後に、塩素を注入することによって殺菌消毒を行い、各家庭などに配水管で運ばれています。
不純物量は、学校などにある25mプールいっぱいにした場合、およそドラム缶1本分くらいです。
・純水とは・・・
水道水を何らかの処理を施して、更に不純物を取り除いた水です。精製方法に指定はありません。
不純物量は、25mプールをいっぱいにした場合、コップ半分くらいです。
・超純水とは・・・
純水をさらに精製し、比抵抗が18MΩ・cm以上の水です。精製方法としては、逆浸透膜、イオン交換樹脂、活性炭、紫外線、限外ろ過膜などを組合せます。
不純物量は、25mプールをいっぱいにした場合、塩2.5粒くらいです。
純水や超純水の精製装置内では、不純物を減らすための精製を行っています。
その精製の違いによって純水の種類も違います。次に純水の種類を説明します。
蒸留水:蒸留器によって精製された水
精製方法:水と不純物の沸点の違いを利用
RO水:RO膜(逆浸透膜)によって精製された水
精製方法:RO膜により、不純物を大きさによって分離
イオン交換水:イオン交換によって精製された水
精製方法:イオン交換樹脂により、不純物を除去
Elix水:RO膜とEDI連続イオン交換の組み合わせで精製された水
精製方法:RO膜による大きさによる分離に加え、EDI連続イオン交換により電気の力でイオンを除去
実は純水には厳密な定義がありません。一般的には電気抵抗率が0.1~1.5MΩ・cmの水をいい、不純物が少ないほど電気が流れにくくなり電気抵抗率が高くなります。
超純水は、「限りなくH2Oに近づけた水」です。
理論純水(純粋な水)の電気抵抗率は18.24MΩ・cmであり、これに限りなく近づけたものが超純水です。実は超純水にも厳密な定義がありません。
水道水に比べ、純水は物を溶かす力が強く、超純水は更に強くなります。不純物が減るにつれ、溶かす力が増します。
このような特性を生かし、化粧品や薬品など幅広いシーンでも活用されています。